決勝戦、旭化成は昨年同様ポイントゲッターを前から3人並べたオーダーを組む。対する新日鐵は正攻法の布陣。会場は大声援が地元新日鐵チームに贈られる。
先鋒戦は今春同じ学窓を巣立った両者の対戦。カイロ世界選手権代表の高井は中量級の吉永を試合開始から圧倒し、51秒場外付近まで押し込み大外刈。豪快に刈り上げると吉永は背中から畳に沈む。旭化成、まず一本勝で先制。
次鋒、村元対落合戦。村元が落合に圧迫を加え、落合が場外付近に退く展開。されど決め技が出ず、共に指導2まで受ける。そのまま引分になると思われた残り4秒、場外際に居着く落合に5秒ルールによる指導3が与えられる。
中堅戦。両高橋の対戦。ケンカ組手で組合わない両者に1分30秒過ぎまでに指導2。新日鐵高橋は旭化成高橋の圧力を巧みに捌いていたが、2分6秒場外注意で指導3を喫す。そのまま試合が経過し時間。旭化成、中堅戦で優勝を決定。
副将戦は、一矢を報いたい永井であったが、巨漢松山を攻めあぐね両者指導2まで受ける。終盤に入り、今度は松山がパワーで永井を振り回すが、ポイントを奪えず引分ける。
大将戦。体格で勝る森田が斉藤を攻め、斉藤は受けに回る展開となるも、中盤に入り斉藤が森田の一瞬の隙を衝き、低い姿勢からの払腰で技ありを奪う。その後は攻守ところを代え斉藤が攻勢に転じる。斉藤が仕掛けた技がもつれて寝技に移行した刹那、斉藤が森田の腕を十字固に極めると、2分43秒森田たまらず斉藤の体を叩き、一本。
旭化成は新人高井とベテラン高橋、村元の活躍で新日鐵を打ち破り、終わってみれば圧倒的な点差で4連覇達成。新日鐵は次鋒、中堅戦共、試合終盤まで引分ペースで進めていたが、最後に惜しくも共に指導3を喫し地元優勝の悲願成らず。 |