西日本実業柔道連盟
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総理大臣杯争奪 第48回 西日本実業柔道団体対抗大会 尼崎市記念公園総合体育館
男子第一部 勝ち上がり表(PDF 7KB)>>
順位 団体名
優勝 旭化成A
2位 ダイコロ
3位 新日本製鐵
3位 旭化成B

準決勝戦第1試合

初戦を相手棄権による不戦勝で、準決勝戦から初登場の旭化成Aと、初戦OJJAを5−0で降して準決勝戦に進出した新日本製鐵との永遠のライバル対決。

先鋒戦。旭化成・大鋸対新日本製鐵・森田。巨漢同士、左右のケンカ組み手の対戦。序盤、両者組み手を争い、激しく動くが技が出ず、42秒に両者に指導1。その後も、両者共に自分の得意の組み手に持ち込めず、技も単発で、引分ける。

次鋒戦。序盤、上背で勝る新日本製鐵・高橋が、釣り手で旭化成・谷口の奥襟を掴み、押え付けた姿勢から、得意の内股を繰り出す。谷口は、これをよくかわす。技の出ない谷口に1分5秒指導1。この後、谷口は挽回を期して攻勢に出る。高橋も、引き手不十分なまま内股を連発する。このような展開の後、谷口が2分56秒、組み際に左小外掛を仕掛け、そのままケンケンで押し込めば、高橋はたまらず尻餅を着く。これが効果となって、両者イーブンとなる。終盤は、攻撃のリズムを掴んだ谷口が激しく動くが、高橋もうまく捌いて引分。

中堅戦。右組み同士。一回り大きな旭化成・松山は奥襟を取って新日本製鐵・落合を押え付けようとするが、落合も容易に組ませず、双方、得意組み手の攻防となる。49秒、技の出ない両者に指導1。両者、その後も同じような攻防を繰り返し、2分59秒には両者に指導2。双方、その後も攻め切れず、決め手も欠き、引分ける。

副将戦。勝負の決着は、後半戦に持ち越される。長身細身の旭化成・増渕と短躯の新日本製鐵・船津と左の組み手同士の対戦。序盤は、激しく組み手を奪い合う展開が続く。ところが、残り時間1分を迎える時点で、増渕が一瞬自分の得意の組み手を得て、左脚を差し込んで、二段モーションで内股に跳ね上げると船津は堪え切れず、大きく弧を描いて畳に落下。増渕、均衡を破る殊勲の一本勝。

大将戦は、新旧の「斎藤」対決。序盤は、上背のある新日本製鐵・齋藤が旭化成・斎藤を圧迫し、49秒、技の出ない齋藤に指導1。その後は、リードされた旭化成・齋藤が反撃に転じる。両者、激しい攻防の中、ベテラン旭化成・斎藤は、組み手争いの一瞬の隙を衝き、奥襟を持った瞬間の2分32秒、思い切った内股で、新日本製鐵・斎藤を跳ね上げれば、斎藤は放物線を描いて畳に落下、一本。

この結果、旭化成はライバル新日本製鐵を降して、決勝戦へ。新日本製鐵、今年も準決勝戦で旭化成に苦杯を喫す。

旭化成A       2   −   0       新日本製鐵
(先鋒) 大鋸 新 5段 引分   森田 祥一 4段
(次鋒) 谷口 徹 3段 引分   高橋 徳三 5段
(中堅) 松山 毅 4段   引分 落合 幸治 3段
(副将) 増渕 樹 3段 内股   船津 正貴 3段
(大将) 斎藤 制剛 4段 内股   齋藤 俊 3段

準決勝戦第2試合

初戦、2点のビハインドを撥ね返し、2−2の内容差で九州電力を逆転勝ちで準決勝戦進出の旭化成Bと、東レ滋賀との初戦を先鋒戦から連続して3点を奪取して準決勝戦に駒を進めたダイコロとの戦い。

先鋒戦。66kg級、軽量級の旭化成・寺居と大兵190cmのダイコロ・合田との戦いは、右で奥襟を掴み、押え付けるように攻める合田に対し、寺居は間合いを取りながら、激しい動きの中で多彩な技を繰り出す。場外際に追い詰めた合田が技を仕掛ける前に、寺居は背負投等で先に技を出して、合田に攻撃の暇を与えないクレバーな柔道を展開。結局、合田は攻め切れず引分。

次鋒戦は、逆に旭化成は巨漢の木村。対するダイコロは中量級の新人稲葉。右組み同士の両者だが、稲葉の組み手厳しく、木村が自分の組み手になれない中、1分3秒、組み際に先に引き手を握った稲葉が、体落気味に右脚を大きく木村の右脚前に踏み込み、木村の腹の下に潜り込んで担ぎ上げれば、木村はもんどりうって横転。技ありとなる。先攻された木村はこれを挽回すべく激しく攻めるが、稲葉は巧みにこれを捌く。2分37秒には引き手争いを続ける両者に指導1が与えられる。その後は、守勢に回った稲葉に残り25秒で指導2が与えられる。以後も稲葉の守勢は続くも、稲葉、序盤のポイントを守り切る。ダイコロ先取。

中堅戦。旭化成は新人で巨漢長身の辻。一方、ダイコロはパワーではひけを取らないポイントゲッターの大金。共に右組みの両者だが、大金は組み際から辻の右腕を抱え込む極端な変形。辻は、後ろ向きとなった大金の腰に抱き付き、返し技を狙おうとするが、これがもつれて辻のバランスが崩れた時に、大金は腕を抱え込んだ体勢から強引に右払巻込で巻込めば、辻は大金の背中の後を追うように背中から畳に落下。開始19秒で、大金貴重な追加点を上げる。

副将戦は同じ100kg級の対戦となったが、両者の身長差が大きい。長身の旭化成の新人出口は、右組みから内股、大外刈でダイコロ・川口を攻める。一方の川口は、じっくり出口の動きを見極めながら、左組みから内股を散発。ところが、1分10秒にここでポイントを上げなければチームに勝利のない出口が、勢い込んで前に出ようとする瞬間を、左釣り手を下から持ち、引き手十分に組んだ川口が、横移動するように低い姿勢の左背負投で担ぐと、出口は肩口からもんどりうって前に転がる。次の瞬間に主審の右手が高く上がり、一本。ダイコロが第1部決勝戦初進出を決める。

大将戦。左右のケンカ組み手の対戦。開始9秒、引き手争いの両者に指導1。その後暫くは、ダイコロ・佐々田が組み勝ち、内股で河野を揺さぶるが、徐々に河野が組み手を制し始める。そして1分39秒には、自分の組み手となった河野が、体落気味に低く右払腰を掛けると、佐々田は低い位置からゴロンと横転し、技ありとなる。その後は、追う佐々田の優位な展開となり、残り22分に河野に指導2。しかし、ポイントの争奪はここまで。最後に河野が一矢報いた。

ダイコロは、初戦に続き、この準決勝戦も危なげなく相手を降して、旭化成Aとの決勝戦へ。初優勝に挑む。

旭化成B       1   −   3       ダイコロ
(先鋒) 寺居 高志 3段 引分   合田 良太 3段
(次鋒) 木村 純 3段 優勢勝 稲葉 翔太 3段
(中堅) 辻  玄太 3段   払巻込 大金 良二 5段
(副将) 出口 雄樹 3段   背負投 川口 哲史 3段
(大将) 河野 誠 4段 (指導1)   佐々田裕良 3段

決勝戦

決勝戦は、九連覇中の常勝旭化成Aに、初戦、準決勝戦を危なげなく制し、初優勝を目指して意気上がるダイコロが挑んだ。

先鋒戦。巨漢の旭化成・大鋸に対するは、大型選手揃いのダイコロにあっては小柄に見える100kg級の川口。右で奥襟、左で前襟を握り、右組み姿勢から終始圧力を加える大鋸に対し、川口は防戦一方ながらも、序盤は体捌きよく大鋸の攻撃をかわす。しかし、猶も防戦を続ける川口に、遂に2分15秒指導1。ポイント先行した大鋸が更に勢い込んで川口を圧迫すると、川口、防御姿勢を更に強め、2分43秒指導2。その後、奥襟をしっかり掴んだ大鋸が、下がる川口を追い込みながら右脚を伸ばし大外刈に刈り込むと、3分3秒、川口は場外際に体を捻りながら横転し、有効。猶も大鋸の攻勢が続くが、時間。旭化成が先制点を上げる。

次鋒戦。巨漢同士の対戦。旭化成・松山右組み、ダイコロ・佐々田左組みのケンカ組み手。1分13秒、松山は、奥襟を取って内股に入ろうとした佐々田の左腰に組み付き、抱きつくように体を捨てると、佐々田は尻から崩れる。松山、谷落で効果を先取。ところが、その後は松山が守勢に入り、1分45秒に指導1を受ける。2分44秒には両者互いに指を組み合せる姿勢が続き、松山に指導2、佐々田に指導1。佐々田のポイントリードのままタイムアップし、ダイコロがタイに持ち込む。

中堅戦。旭化成・谷口とダイコロ・稲葉、互いに中量級のケンカ組み手の対戦。スピードあふれる攻防が続くも、共に引き手が取れないまま時間が経過。共に決め手なく、引分ける。

副将戦。ケンカ組み手の対戦。試合は、序盤は一回り小さな旭化成・増渕が果敢にダイコロ・大金の奥を叩いて攻撃する。1分47秒、左組みの増渕が意表を突いて、低い右一本背負投から捻るように巻込めば、大金はゴロンと回って有効となる。その後は、力任せに右の払巻込を仕掛ける大金の動きを、増渕が巧みに捌く。増渕、逃げ切りを策すところ、3分38秒に偽装的攻撃で指導1を受け、残り6秒には大金の谷落に効果を喫す。しかし、大金の反撃もそこまで。旭化成が再びリードを奪う。

大将戦。引分なら旭化成、技あり以上のポイントならダイコロの逆転優勝という最小得点差で迎えた手に汗握る攻防の大将戦。序盤、ダイコロ・合田は長身を生かして、旭化成・斎藤を攻める。対する斎藤は、伏せた合田を寝技で幾度も攻めるが、合田はこれをよくしのぐ。合田に疲れの見え始めた後半は、斎藤有利に試合が進んだが、決め手なく引分。 試合は、合田が組み際に斎藤の間合い遠く、長い脚を生かして右小外刈、右大外刈を仕掛け、巧者斎藤がその都度、これを紙一重でかわすシーンが幾度か見られた。この攻防には、一瞬のタイミングの狂いで、あわや!と思わせるものがあった。

結果、旭化成の26度目の優勝、十連覇の偉業成る。

尚、男子第1部は、棄権の大阪拘置所と、初戦敗退の3チームの抽選によりOJJAの2チームが第2部に回ることになった。

旭化成A       2   −   1       ダイコロ
(先鋒) 大鋸 新 5段 優勢勝   川口 哲志 3段
(次鋒) 松山 毅 4段 (指導2) 佐々田裕良 3段
(中堅) 谷口 徹 3段 引分   稲葉 将太 3段
(副将) 増渕 樹 3段 優勢勝   大金 良二 5段
(大将) 斎藤 制剛 4段 引分   合田 良太 3段
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