旭化成大将松山、見事な支釣込足一本で逆転の六連覇を果たす。
七年連続の決勝対決。6年連続22回目の優勝を目指す旭化成Aは、主力選手の引退・故障やアジア選手権を間近に控えたアテネ五輪代表、軽・中量級トリオの欠場により、駒を欠いた苦しみながらの決勝戦進出。対する九州電力は失点0と快調に決勝進出。
先鋒戦。旭化成斎藤、右組み、九州電力嶺は左組みのケンカ組手の対戦は、体格に優る嶺が組み勝ち、開始19秒左内股を放つと斉藤大きく宙を舞い、九電一本勝で先制。
次鋒戦は、開始51秒旭化成高橋が強引な左大外刈で九電川波を押しつぶして効果。そのまま寝技に持込み、1分9秒に横四方固で押込み25秒経過、旭化成タイに持込む。
中堅戦。序盤はお互い技が出ず、1分に両者指導1。中盤は旭化成河野が優勢、その後九電南が攻勢に転じる、一進一退の攻防も両者ポイント奪えず引分ける。
副将戦は、体格に優る九電江上が旭化成繁昌の奥襟を掴み繁昌を圧迫する。開始30秒、守勢の繁昌に指導1。その後2分過ぎに両者に指導、江上は大外刈、内股と攻撃するが繁昌うまくかわしてポイントを与えず。江上、得意の袖釣込腰を狙って袖口を掴もうとするも、繁昌のアッピールに阻まれその機を逸す。江上、指導2のポイント獲得で終わる。
大将戦。九電2対1とリードで迎えた大将戦。左右ケンカ組手の両者。がっちり組んだ旭化成松山が、開始27秒、九電尾本の技を返し気味に支釣込足で巨体を捻ると尾本一回転して畳に沈む。
松山のあっという間の劇的な逆転一本勝で旭化成が6年連続、22回目の優勝を飾る。
旭化成中村監督の用兵が冴えた決勝戦であった。
最優秀選手賞、銅金杯を手にした旭化成高橋は、準決勝戦の代表決定戦を含め、全4試合一本勝。切所において悉く期待に応える獅子奮迅の大活躍であった。 |