決勝戦
全試合勝利、それも唯一1回のみ優勢勝、他は全て一本勝という破竹の進撃で決勝進出した関西医療学園Aと、姫路少年刑務所との接戦以外は、圧倒的な力を見せ付けて勝上った戸鉱業社Aとの息詰まる熱戦。
先鋒戦。開始早々から戸鉱業社A・赤迫が組み手を制し優位に立つ。30秒、赤迫が右払腰で効果を奪い先制。続く59秒にも払腰で有効。1分42秒、守勢に回る関西医療学園A・萩野に指導1。その後も赤迫は優位に試合を進め、2分7秒に隅返しで有効。猶も攻める赤迫が2分31秒に右組みから左大腰で見事な一本。戸鉱業社Aが先制する。
中堅戦。関西医療学園A・小川が右組み、戸鉱業社A・細田が左組みのケンカ組み手。小川は足技を巧みに用い、組み手を制す。技の出ない細田に1分37秒、2分42秒にそれぞれ指導。その後も小川は常に先手を取って攻撃を加え、4分22秒に、両襟を掴んだ右自然体
から、逆に後方の左足を長躯、相手の左足ひかがみ(膝の裏)まで伸ばし、刈足鋭く左大外刈に刈り込むと、高橋の半身は激しく畳に打ち付けられる。主審は技ありを宣告し試合を決した。
大将戦。関西医療学園A・山本が右組み、戸鉱業社Aの巨漢、高橋は左組みのケンカ組み手。序盤、山本はよく動き高橋を翻弄、40秒に小内刈で効果を奪う。後半に入り、高橋の反撃が始まり、消極的になった山本に3分33秒、指導1。このまま時間経過し引分ければ、戸鉱業社Aの逆転勝かと思われた残り12秒、山本は巴投から仰向けの姿勢で高橋の踵を右手で掴み、執念の踵返しで相手を転がすと、これに効果が与えられ勝負を決す。手に汗握る大将戦の攻防も、逆転に次ぐ逆転で関西医療学園の初優勝。
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