決勝戦
共に破竹の進撃で進出した旭化成対大阪拘置所の決勝戦。
先鋒戦。旭化成・角地は左組みから足払、大外刈、大阪拘置所・井上は右組みから内股の応酬で、熱戦を繰り広げる。両者互角のまま迎えた残り時間17秒に、井上が大内刈に攻めるところを角地はこれを払い返すと井上横転する。試合は続行され、すぐに立上った井上を角地はそのまま場外に押し倒す。この時、審判の協議。結果は効果の判定。旭化成、先取点を上げる。
次鋒戦。旭化成・千葉は左組み、大阪拘置所・田上は右組みのケンカ組み手。試合開始直後より、共に中量級の両者の激しい攻防が続く。中盤、田上が小外掛から身体を預けると、千葉はうまくこれを外して寝技で攻める。見応えのある攻防。千葉は執拗に寝技で攻め、井上の右腕を捕らえたまま遂に押え込みに入ると、腕をがっちり極められた田上は堪らず「参った」。旭化成は連続一本勝で王手を掛ける。
中堅戦。序盤は両者組み手を争う展開。43秒両者に指導1。再開後、旭化成・家泉は、右足から小外掛に行くと見せて、そのまま右足を滑らせながら大阪拘置所・吉田の股下に潜り込み、肩車に担ぎ上げて、ダイブしながら前に掬うように落すと、吉田はクルッと回って背中から畳に落ちる。48秒。旭化成は早々と10度目の優勝を極める。
副将戦。開始早々の16秒、長身190cm、大阪拘置所・有松が奥襟を掴み、低い姿勢から前に押し込む旭化成・河野の勢いを利用し、支釣込足で有効を奪う。その後は、1分33秒に河野が大内刈から小外刈の連絡技で有効、2分に大内刈にて有効。2分23秒には消極的になった有松に指導1。猶も河野は3分12秒に内股で有効と、着々と加点。攻めまくる河野は、最後は3分46秒大内刈で技ありを奪い、そのまま横四方固に押さえて一本。
大将戦。開始早々から体格に勝る旭化成・木村が大阪拘置所・岩見を圧倒。岩見に1分4秒、指導1。その後も木村は岩見を圧倒するが、岩見は1分45秒、虚を衝いた低い右背負投で木村をあわやと思わせる。しかし、1分53秒には偽装的攻撃で指導2を受ける。そして2分13秒、木村の片襟からの右大外刈に、岩見は必死に持ちこたえようとするが抗し切れず、背中から叩きつけられて一本。旭化成、5対0の完封勝。
この結果、優勝の旭化成と準優勝の大阪拘置所が第1部に昇格。第1部で、初戦敗退の4チームから抽選の結果、近畿通関と綜合警備保障が第2部に転落。両チーム、来年は捲土重来を期す。
|