決勝戦
新旧入り交じる第三部は、古豪同士、新鋭チーム同士が激突した準決勝戦を制した新日本製鐵と日経サービスとの対戦となった。
先鋒戦。高橋左組み、尾身谷右組み。高橋74kg、尾身谷130kg。対照的な両者の対戦は、高橋の動きに尾身谷は終始翻弄される。十分な組み手になれないまま、散発で技を掛けるも効果なく、技の止まった1分6秒に尾身谷に指導1が与えられる。その後、内股が潰れ畳に伏せった尾身谷を、高橋が上から送襟絞で攻め、これを逃れるため体を入れ替えようとした瞬間、高橋が尾身谷の右腕を抱え、腕挫十字固に移行すると、尾身谷はたまらず、高橋の体を叩き「参った」の合図。1分50秒、新日本製鐵先制。
中堅戦。左右の喧嘩組み手の両者の戦い。組み手争いで中村が有利に戦いを進める。大内刈等足技で大町を揺さぶるも大町よく守る。一方の大町も技らしい技が出ず、時間が経過しブザー。引分ける。
大将戦。左右の喧嘩組み手による組み手争いも、組み勝った吉岡が河野を圧迫する展開。1分、吉岡は試みた巴投が不発となるが、畳に背を付けた姿勢のまま、左足から入れ替えた右足を相手の腹部を乗せると共に、相手の左ふくらはぎ辺りのズボンを握り、そのまま河野を頭越しに自らと共に、一回転。隅返しにより「効果」を奪った吉岡、そのまま河野の上に乗って、横四方固にがっちり押さえ込む。
重量級を揃えた日経サービスに対し、新日本製鐵は中量級の先鋒、大将二人が相手に体格負けしない素早い動きと、立ち技から寝技へのコンビネーションが巧みで、日経サービスを翻弄。8回目、昭和54年(1979年)以来、実に27年ぶりの優勝を飾る。
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