西日本実業柔道連盟
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厚生労働大臣杯争奪第54回全日本実業柔道団体対抗大会  秋田県立武道館
男子第一部 勝ち上がり表>>
順位 団体名
優勝 旭化成(A)
準優勝 日本中央競売会
3位 新日本製鐵
3位 了徳寺学園
 

男子第1部は、混戦の中を試合運びに長じた旭化成(A)が勝ち抜き、3年連続10度目の栄冠を手にした。

準決勝戦第1試合は、準々決勝戦で日本道路公団を2対1で降して駒を進めた旭化成(A)と、同じく西日本勢のダイコロを2対1で降して勝ち上がった新日本製鐵との西日本勢同士の戦いとなった。2対1の最小得失点差で迎えた大将戦、新日鐵は逆転の勝機は十分にあったが、旭化成斎藤の巧みな試合運びに惜敗し、逆に点差が開く結果となり決勝進出を逸した。

準決勝戦第2試合は、準々決勝戦において2対2の同点で迎えた大将戦を制して平成管財を退けた第1部初登場の了徳寺学園と、綜合警備保障との代表決定戦を制した日本中央競馬会との対戦となった。準々決勝戦敗退の綜合警備保障と平成管財は、共にアテネオリンピック代表の井上、鈴木を欠いたことも影響し、接戦をものに出来なかった。
さて、戦いは了徳寺学園が有効による1点リードで迎えた大将戦、中央競馬会猿渡が了徳寺沢を体落で効果を奪った後、上四方固に押さえ込んで逆転し、中央競馬会が7年ぶりに決勝進出を果たした。

準決勝戦第1試合
旭化成(A)      3         1  新日本製鐵
(先鋒) 中村佳央 5段 (指導2)   落合孝治 3段
(次鋒) 繁昌久哲 5段 両者反則負 二村 学 4段
(中堅) 高橋宏明 4段 大外刈   出口健三 4段
(副将) 松山 毅 4段   合せ技 永井亮平 4段
(大将) 斎藤制剛 4段 技あり   高橋徳三 4段
準決勝戦第2試合
了徳寺学園       1           日本中央競馬会
決勝戦
旭化成(A)      3         2  日本中央競馬会
(先鋒) 高橋宏明 4段 大外刈   木下大介 4段
(次鋒) 松山 毅 4段   内股 本郷匡道 3段
(中堅) 中村佳央 5段   (反則負) 向川 肇 3段
(副将) 繁昌久哲 5段 (反則負)   谷口繁晴 3段
(大将) 斎藤制剛 4段 (指導3)   猿渡琢海 3段
決勝戦、旭化成は得点力の高い重量陣から順に並べた意表をつく作戦。一方の中央競馬会はオーソドックスな布陣。

先鋒の旭化成高橋は期待通り豪快な大外刈一本で先制するも、次鋒旭化成松山は、押し気味に試合を進めながら、時間切れ寸前中央競馬会本郷の内股で横転。1対1のタイとされる。

中堅戦は、両者共に指導を受ける消極的な展開の後、残り僅かな時間を残して、旭化成監督兼選手の中村に指導が与えられ、反則負。この段階で旭化成1対2と反対に追い込まれる。

旭化成の副将、大将は共に90kg級の選手。対する中央競馬会は100kg級、100kg超級の重量陣。このまま中央競馬会が逃げ切り10年ぶりの優勝かと思われたが、副将、旭化成繁昌は、共に指導3の後、徐々に中央競馬会谷口を追い込み、反則負に陥れ再び点差を並べた。

大将戦は、共に試合終盤に指導2を受ける消極的な試合展開。そのまま引分け、代表決定戦で雌雄を決する展開を予感させた。こうなると、先鋒戦を早く終え、息の整った高橋を擁する旭化成が有利ではないか等々想像力を掻き立てたが、残り時間僅かの所でドラマが生まれた。場外際で中央競馬会猿渡の仕掛けた体落の軸足が大きく場外に踏み出し、指導3が与えられ、そのままブザー。旭化成が3年連続10度目の優勝を果たした瞬間であった。

薄氷を踏むような3試合を勝ち抜き三連覇を達成した旭化成は、優秀選手に輝いた高橋を軸に、繁昌、斎藤が試合巧者ぶりを発揮し大人の戦いを見せた。
用兵の妙を余すところ無く見せつけ、本大会で現役引退を表明した監督兼選手の中村は、自作自演で自らその花道を飾った。

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