女子第1部はミキハウス、コマツ、三井住友海上火災の3強が文字通り三すくみで激闘を繰り広げた。
結果は、3チーム勝数同数、得点数同数の優劣をつけ難い内容であったが、失点の1つ少ないミキハウスが6年ぶり、7度目の優勝をさらった。失点数も同数の他の2チームは規定により一本勝数で判定し、1本上回るコマツが準優勝、三井住友は3位に泣いた。
優勝したミキハウスは、3週間前の西日本実業柔道団体対抗大会で大車輪の活躍を見せた前田の調子が今ひとつ上がらず、又、奥襟を掴んで払腰、内股等の大技を繰り出す古賀も十分な組み手に持ち込めない苦しい戦いを余儀なくされた。しかし、実業団体対抗大会初登場の薪谷は立って良し、寝て良しの圧倒的な存在感を見せつけ、ミキハウス6年ぶり優勝の立役者を演じた。特に、コマツとの大将戦、松崎の小外刈を紙一重でかわし、かわしたその足で松崎の刈り足を鋭く刈り取った神速の燕返は、巌流佐々木小次郎の秘太刀もかくありけりと思わせる見事な早業であった。
昨年の覇者三井住友海上は、アテネ代表の横澤等の活躍でミキハウスを3対1で退けたが、同代表の上野雅恵の欠場が響き、コマツに2対2の内容差で敗れ連覇を逃した。
アテネ代表谷本歩実が欠場したコマツは三井住友海上を接戦の末降したものの、ミキハウスには0対2と零敗を喫し、これが仇となって2年ぶりの優勝を逸し、準優勝にとどまった。
西日本勢のダイコロは、3強には今一歩及ばなかったが、新人近藤が最終戦のセコム戦を切所で踏ん張り4位をキープした。 |