大会概況
男子 旭化成、十四連覇で三十回目の優勝
女子 今年創部のJR九州が優勝
5月第2週「母の日」開催の大会として永年慣れ親しまれた本大会は、全日本選抜体重別柔道選手権大会の日程変更に対応して開催日を変更した。例年より約2週間遅れ、5月下旬としては肌寒い朝の五月二十日、「内閣総理大臣杯争奪 第五十二回西日本実業柔道団体対抗大会」は、緑したたるベイコム総合体育館(尼崎市記念公園)において、男子70、女子12、昨年より8チーム増加の合計82チームの参加で開催された。今大会ではインターネット放送を試み、開会式、第一試合場での全試合及び閉会式の模様をインターネットサイトの「ユーストリーム」を通じて中継放送を行った。
九時三十分、山本裕洋大会委員長の開会宣言にて開会式が始まり、国歌斉唱、前年度各部優勝チームによる優勝杯・優勝旗返還の後、森詳介大会会長の開会挨拶に続き尼崎市関係からの来賓七名様を紹介。来賓挨拶では地元尼崎市を代表して尼崎市教育委員会教育長コ田耕造様から歓迎の言葉を頂戴し、その後、稲村和美尼崎市長からのメッセージが披露された。
続いて選手宣誓。今大会からは、新人の登竜門の大会としての位置付けをより明確にすべく、新人有力選手を起用することとし、旭化成柔道部の百瀬優三段がその任を担い、大役を堂々と果たした。その後、昨年7月に実施した「インドネシア柔道指導事業」の派遣メンバーの一員、旭化成鰹椛ョの田中貴大氏が、インドネシア指導体験を踏まえて柔道ルネッサンス・スピーチ行い、開会式を終了。引き続き、5試合場に分かれて試合が開始された。
男子第一部は、昨年に続き旭化成A・Bチームの決勝戦となる。旭化成は選手層の厚みを見せ付けた。旭化成Aは若手中心にチームを編成したダイコロと準決勝戦で対戦し、大鋸新・主将以下旭化成の誇る重量陣が実力を発揮して、ダイコロを退け決勝戦進出。一方、軽中量級の選手中心に編成したBチームも無傷で決勝戦進出。昨年に続き4度目のA・B対決はAチームのベテラン高井洋平選手と新人吉田優也選手の活躍で、旭化成Aが昨年の屈辱を晴らし、旭化成としては連勝を十四年に伸ばし、通算三十度目、節目の優勝を危なげなく果たした。
男子第二部は、昨年より4チーム減の17チームによる第一部昇格を賭けての戦い。新人3選手を擁する甲南柔友会が勢いに任せて勝ち上がり、大ベテランの鳥居智男選手を大将に据えた関西医療学園との決勝戦をシーソーゲームの末に下し、堂々の初優勝を飾った。
男子第三部は、昨年より13チーム増の45チームのエントリーとなった。年毎に実力を増す九電工Aは無傷で決勝戦に進出し、初出場の福岡矯正管区(九州地区)の雄、長崎刑務所との九州勢同士による息詰まる一戦を制し、待望の初優勝を飾った。
女子の部は、今年創部のJR九州が三連覇中の日本エースサポートを準決勝戦で降して決勝戦進出。同じく初優勝に意気込む樽谷塾との決勝戦で、大将只野真梨枝選手が豪快に一本勝を決め、創部一年目の優勝に花を添えた。
個人表彰
今大会は男女共に新人選手が最優秀選手賞を独占すると共に新人賞をダブル受賞した。男子第一部の最優秀選手賞の銅金賞及び新人賞の松本賞は、初戦と決勝戦に立ち技、寝技の冴えを見せた旭化成Aの新人吉田優也選手が受賞。
女子の最優秀選手賞の岡林賞と松本賞は、4戦4勝のJR九州の野関晴菜選手に授与された。
故米澤名誉会長を顕彰して第47回大会から設けられた男子第二部最優秀選手の米澤賞は、優勝チームの甲南柔友会から、4戦4勝、しかもオール一本勝でチーム優勝の原動力となった中堅、巨漢の新人山本翔太選手に授与された。
対戦成績
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