書名 とことん情熱や!
鬼教師の型破り痛快教育論 |
著者 橋本圭史(ミキハウス柔道部総監督) |
発行 三起商行株式会社 |
価格 1,365円(本体1,300円) |
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読書案内
大阪府立堺工業高校、同食品産業高校、大阪市立桜宮高校で柔道部顧問を歴任、その後ミキハウスに転じ同社柔道部を実業女子チーム第一号として誕生させ、そのいずれにおいても輝かしい実績を修められた、当連盟常任理事橋本圭史先生の波瀾万丈の半生記にして痛快な柔道戦記。加えて、狂わしいまでの柔道部員との交歓記です。
ことほどさように、この本は橋本先生の柔道を通じての魂の記録ですが、いくら読んでも決して試合テクニックを習得出来るものではなく、又実戦のノウハウが身に付くわけではありません。しかし、この本を読めば柔道が強くなる本質、そして柔道部を強くする本質を知ることが出来ます。
では、さわりを少し。
チャンピオンを目指そうと部員と約束したからには、それを実現せねばなりません。そのためには、1年365日休みなく練習する必要がありますし、練習で部員を何百回も投げなければなりません。当然、練習をサボった者には鉄拳が与えられることになります。しかし、鉄拳を受けた者は知っています。1年365日練習するということは、指導者も年中無休ということであり、それがどれだけの自己犠牲を強いるものかを。練習で何百回投げ続けることがどれだけ大変なことかを。全員を依怙贔屓(えこひいき)なく扱う公平さを。そして、子を思う親心に優る愛情を。
この本には、若人の心技体の成長に不可欠なエッセンスがちりばめられています。
平易な語り口、簡潔な文体。174ページ、2時間余りで橋本流猛烈しごきを疑似体験出来ます。同時に、その後の爽快な気分も。
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